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大学受験のために塾にいく必要はある?メリットや塾通いが向いている人を紹介

  • 2024.04.30
  • その他

大学受験の準備を始める際、自分の力で勉強する「独学」と学習する環境に身を委ねる「塾」や「予備校」への入校が主な勉強方法です。しかし、塾は独学と違って入学費や月謝などがかかるため、熟考してから判断する必要があります。それでは、大学受験のために塾は本当に必要なのでしょうか。そこで今回は、大学受験と塾の関係性について解説します。

記事内では、塾に通うメリットから塾通いに向いている人の特徴を紹介します。大学受験を控えている人には、今回の記事は必見の内容です。ぜひ、最後までご覧ください。

大学受験のために塾にいく必要はある?

大学受験を成功するには、塾や予備校の利用が一般的です。しかし、塾や予備校に通っても受験資格や入試テストが加点されるわけではありません。また、独学でも大学受験に成功した学生も多く存在します。

文部科学省が公表する「令和3年度子供の学習費調査」によると、高校生の通塾率は以下のとおりです。

  • 公立高校に通う生徒:33.2%
  • 私立高校に通う生徒:38.3%

この結果をみると、30〜40%の高校生が通塾していることがわかります。しかし、残りの高校生は独学で学習しているため、大学受験と入塾は必ずしもイコールではありません。したがって、自分の学習スタイルや志望校、経済的な条件などを考えながら、最適な学習方法を選ぶとよいでしょう。

大学受験対策で塾にいくメリット

大学受験対策として塾を利用するのは、数多くのメリットが期待できるためです。それでは、塾に通うとどのようなメリットがあるのでしょうか。以下では、大学受験対策で塾を活用するメリットを紹介します。

志望大学にあわせた受験対策ができる

大学受験に合格するには、入試問題に特化した勉強が不可欠です。高校では一般的なカリキュラムに沿って授業が行われますが、必ずしも大学受験に直結する内容ではありません。それゆえ、高校の授業だけに頼っても、大学受験に必要な知識の習得は困難でしょう。一方、塾では志望校の入試傾向に合わせた授業が行われます。講師が複数在籍していることから、豊富な経験と知識を活かしたアドバイスが得られます。

さらに、大学受験は長期戦であり、合格を勝ち取るには適切な戦略が必要です。どの大学を目指すか、どの分野を得意とするか、どのように時間配分するかなど、受験へのアプローチは多岐にわたります。これらを自分だけで組み立てるのは、大変難しく時間もかかるものです。塾を利用すれば、受験に関する戦略を講師と一緒に考えられます。

以上の点から、塾に通うことは志望大学への受験対策として有効な手段といえます。

効率的な勉強方法、学習習慣が身につく

塾に通う大きなメリットは、学校や自宅以外で学習環境が手に入る点ではないでしょうか。塾に入れば、特定の曜日や時間に授業が設定されるため、一定のリズムで学習する習慣が身につきます。また、塾では授業終了後に宿題が課される点も大きな特徴です。

高校の宿題と塾の宿題の両立により、必然的に学習時間の増加につながります。集中力が続かない人、サボり癖がある学生にとって、塾が生み出す強制的な学習環境は大きなメリットといえるでしょう。

専門知識が豊富な講師から指導が受けられる

塾講師は、過去に何度も受験生を合格に導いた実績を持っています。そのため、受験者の学力レベルや理解度に合わせた指導が可能であり、学力向上には欠かせない存在です。また、講師は受験生が学習意欲を低下させやすい時期や、挫折しやすいポイントを熟知しているため、メンタル面のケアができる点も大きな強みです。

一方、ひとりで学習を進める独学では、講師による個別フォローや専門的な指導は期待できません。このように、専門知識が豊富な講師から直接的な指導が受けられるのは、塾に通う大きなメリットといえるでしょう。

分からない部分の質問がすぐにできる

独学では、参考書の問題や過去に出題された問題が理解できないとき、自分で解答を探さなければなりません。しかし、解答を探すには多くの時間が必要となり、時間が長ければ長いほど、ほかの勉強時間に影響が出てしまうでしょう。反面、塾では分からない点があれば講師に直接質問できる環境が整っています。

また、自習室を設けている塾では、講師が常駐しながら生徒の質問や疑問に返答する体制も整備されています。不明な部分がすぐに解決できるのは、塾の大きなメリットといえるでしょう。

自分では得にくい受験情報を得られる

大学受験のシステムは年々複雑化しており、国公立大学と私立大学の入試方式、推薦入試と一般入試の違いなど、受験生が理解すべき知識は多岐にわたります。また、高校では大学受験に関する基本的な情報提供は行われますが、志望校ごとの入試傾向や対策といった、受験生に必要な情報はあまり得られません。

しかし、塾では大学受験に特化した情報収集と分析が日々行われています。各大学の入試傾向、過去問の分析結果を踏まえ、どのように学習計画へ反映させるべきかなどの有益な情報を与えてくれます。とくに、難関大学を目指す学生や競争率の高い学部を選ぶ学生には、塾講師からの具体的なアドバイスは大変価値あるものといえるでしょう。

大学受験対策で塾にいくデメリット

大学受験の対策で塾に通う場合、多くのメリットがあると先述しました。しかし、塾に通うことでデメリットになる部分も理解しておく必要があります。ここでは、塾を利用した場合のデメリットを紹介します。

費用負担が大きい

塾に通うと塾の入会費や月謝、教材費など、さまざまな経済的負担が発生します。難関大学や医学部を目指す場合、高校1年から塾に通う学生が多いため、塾に支払う費用総額は自ずと増加します。また、塾の認知度によっても費用は大きく変わります。

テレビでお馴染みの有名塾や難関大学受験を専門とする塾では、それだけ高い教育サービスを実現しているため、一般的な塾と比べると費用も割高です。これらを考えると、塾を利用する場合、ある程度の経済的負担は覚悟しておかなければなりません。そのため、志望校の目標と家庭の経済状況を考慮し、最適な塾を選ぶ必要があります。

自分のペースで進められない場合がある

集団授業の場合、基本的に参加している生徒の理解度をみながら授業が進行します。ただし、個々の理解度は異なるため、進行ペースに追いつかなくても授業は進んでしまいます。そのため、授業の内容が分からなければ、学習効率の低下やモチベーションが落ちてしまうかもしれません。自分のペースで学習を進めたい学生には、デメリットに感じるでしょう。

大学受験対策で塾にいく場合の注意点

大学受験で塾を利用する場合は、メリットやデメリットのほかに注意すべき点もいくつかあります。ここでは入塾する際の注意点を説明するため、以下のポイントを参考に最適な塾選びと学習方法をみつけましょう。

塾にいくこと自体が目的にならないようにする

塾に通うだけでは、学習向上は見込めません。例をあげると、アメリカに語学留学をしても積極的にコミュニケーションをとらなければ「英語力」は上達しません。それと同様に、塾に通っていても、主体的に取り組まなければ学力アップは見込めません。

したがって、塾に通うことは大学受験成功のひとつの手段であり、目的ではないことを忘れないようにしましょう。

通塾時間が負担にならないようにする

通塾時間の負担も塾選びの際、重要視すべきポイントです。たとえば、自宅から塾までの移動時間が片道1時間かかる場合、週に3回通うと移動時間だけで6時間も費やします。さらに、移動にかかる交通費も考慮しなければなりません。

通学にかかる交通費は、塾費用に加えて新たに経済的負担を増幅させる恐れがあります。それゆえ、塾を選ぶときは通塾時間も視野に入れるべきでしょう。

大学受験対策で塾通いが向いている人は?

大学受験の対策は、独学が向いている人と塾通いが向いている人がいるのをご存じでしょうか。ここでは、塾通いに向いている人の特徴を紹介します。

勉強方法や学習管理を自分でするのが不安な人

自分だけで勉強法の模索や、学習進捗の管理をするのが苦手な人は、独学は不向きかもしれません。また、学習の成果が期待したものと違った場合、自分だけでモチベーションを保つのも難しいでしょう。こうした自己管理能力が低い人は、塾通いがおすすめです。

経験豊富な講師が個人ごとに学習進捗をチェックし、必要に応じたアドバイスがもらえます。学習スタイルを塾に変更することで、すべてを自己管理していたストレスから解放され、より集中して学習に取り組めるでしょう。

自宅学習で集中ができない人

自分の部屋は、だれにも邪魔されない「パーソナルスペース」であり、リラックスできる場所でもあります。しかし、リラックス状態が逆に働いてしまうと、勉強への集中力が低下してしまうかもしれません。とくに、友人からの誘いやゲーム、スマホなどは自宅学習を妨げる誘惑といえるでしょう。こうした誘惑の影響により自宅学習の集中力が続かない人には、塾通いがおすすめです。

塾には、「大学合格」を目指す仲間が多数在籍しています。仲間と一緒に学習することで、競争心を刺激しながら、互いに高めあう環境が形成されます。

難関校やワンランク上の学校を志望している人

東京大学や京都大学、一橋大学などの難関国立大学を目指す学生、または医学部医学科を目標にしている学生には、塾通いは欠かせません。自分と同じレベルで切磋琢磨するライバルの存在は、自分自身の学力向上に大きく影響するためです。

また、塾の講師は長年にわたり難関大学の受験生を指導しており、ノウハウを活かして具体的な指導を行います。大学の入試傾向を理解している講師から直接指導を受けることで、志望校への合格率を飛躍的に高めてくれるでしょう。

大学受験対策のための塾の選び方

大学受験を成功させるため、塾通いを検討中の人は、どの塾を選べばよいか不安を感じるかもしれません。自分に合っていない塾を選んでしまうと、期待した成果が得られないからです。それでは、どのような基準で塾を選べばよいのでしょうか。ここでは、具体的に塾の選び方を紹介します。

授業形式、コース・カリキュラムで選ぶ

塾を選ぶ際、授業形式やコース、カリキュラムも重要な要素です。自身の学習スタイルや、学力に合った塾を見つける重要な手がかりとなるためです。授業形式は、一般的に以下の3つに区分けされます。

  • 個別形式

講師ひとりにつき、生徒が2〜3人の授業形式です。少人数制のため、不明な点や理解できない部分があれば気軽に質問できるところが大きな特徴です。

  • 集団形式

1クラスに複数の生徒が所属し、講師が大勢に向けて授業を行います。ほかの生徒のようすが見られる点と個別指導より費用が安い点がメリットです。

  • 映像形式

映像形式の利点は、いつでも視聴できるところと何度でも見直しが可能な点です。自宅や移動中でも学習できるのは、限られた時間しかない学生には大きな魅力です。

次に、コースやカリキュラムも塾選びの重要な要素です。具体例として「私立文系コース」や「理系大学進学コース」など、目的に応じた特定のコースを設けている塾もあります。また、個々の受験生に合わせたカリキュラムを組んでくれる塾も存在します。

このように、自分の目標や学習スタイルに合った指導が受けられるかどうかは、塾を選ぶうえではとても重要なポイントです。

志望校にあうか、合格率はどのくらいかで選ぶ

塾へ入塾する前には、塾の過去実績を調査することも重要です。自分の志望校に過去どの程度の合格者がいるのか、合格率はどのくらいなのかを把握すれば、志望校に合格しやすい塾かどうかが分かります。

とくに難関大学を目指す学生は、学習内容や講師の質も重要視するため、志望校の進学実績は必ず押さえておくべきポイントです。

環境や立地で選ぶ

学力向上には、勉強時間の確保は欠かせません。しかし、自宅や高校から塾が離れている場合、通塾が面倒くさくなり足が遠のいてしまうかもしれません。また、通学による疲労の蓄積は、勉強効率を落とす要因にもつながります。そのため、通学時間が短く、自宅や学校から容易にアクセスできる立地の塾が理想的です。

体験授業を受けてから決めるのがおすすめ

塾の公式ホームページやパンフレットだけでは、自分に最適な塾かどうかの見極めは困難です。なぜなら、学習スタイルや講師との相性など、実際に授業に参加しなければ分からない要素が数多くあるためです。また、せっかく入塾しても講師との相性が悪かった場合や、周囲の生徒と学力レベルが違いすぎると、塾を選び直すことにもなりかねません。

こうした塾とのミスマッチを防ぐ方法として、塾が提供している体験授業がおすすめです。理由としては、体験授業は塾の雰囲気や講師の教え方、教材の質などが事前に分かるため、自分に適した塾がどうかを理解できます。なお、体験授業は電話での問い合わせかインターネットでの申し込みが基本です。

まとめ

本記事では、大学受験対策で多くの学生が利用する塾について解説しました。記事内では、大学受験を成功させるために塾は必要なのか、また通塾するうえでのメリットやデメリットにも触れています。

そして、塾を選ぶ際の重要なポイントも紹介しています。授業形式、コース・カリキュラム、過去の合格率、通塾時間の負担などを考慮することが塾選びにはとても重要です。大学受験に備え、塾を検討中の人は、今回の記事を参考に最適な塾を選んでください。

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