大学受験に失敗した場合、自宅浪人か予備校かどちらのほうが効率的に勉強できるでしょうか。どちらを選択してもそれぞれメリット・デメリットがあるため、予備校の授業内容など理解して選択するのが望ましいです。そこで今回は、宅浪(自宅浪人)の概要や合格への必勝方法について解説します。
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宅浪とは、大学受験の勉強を予備校や塾には通わず、自分自身で勉強することを指します。大学受験で失敗して合格できずに浪人として頑張る際は、予備校に通うか自宅浪人となるか選択しなければいけません。
志望校に受かるためには、予備校や宅浪どちらを選択したとしても計画的に勉強を進める必要があります。予備校に通ったとしてもよい結果がでるわけではないため、大学受験の効率的な勉強方法について理解しなければいけません。予備校に何年も通い続けることは金銭的に難しいため、浪人した際は1年で必ず合格するという強い意志をもって臨む必要があります。
自分で勉強できる方は、無理をして予備校や塾に通う必要はありません。宅浪にはどのようなメリットがあるか確認しましょう。
宅浪を選択すると予備校や塾の費用がかかりません。もちろん勉強する教材費は必要ですが、予備校や塾に通わないため交通費や授業料は発生しません。予備校や塾に1年間通うと100万円以上もかかることがあり、家庭によっては金銭的に通わせられない家庭もあります。
金銭的に厳しい場合は、宅浪の選択しかありません。しかし、自分で勉強時間を管理でき、計画的に大学受験までの勉強を進められる方は宅浪でも問題ないでしょう。宅浪は遊びの誘惑やモチベーションの維持が難しいデメリットがありますが、自分自身で勉強時間を管理できる方は宅浪がおすすめです。
宅浪は、自分のペースで勉強を進められるメリットがあります。予備校や塾に通うと勉強のペースは予備校側に決められるため、ご自身の苦手な科目を重点的に勉強できない可能性があります。
自分自身で苦手な単元や、勉強すべき単元を理解できるなら宅浪でも問題ありません。模試の結果などから自分の足りない部分を分析し、コツコツ勉強を進めていくと着実に実力がついてきます。
また、勉強の教材も自分で決定できるため、ご自身の理解度に応じて教材を選択できます。大学入試の参考書はたくさんあり難易度もそれぞれ異なるため、ご自身のレベルに合った参考書を選びましょう。しかし、自分の実力を明確に分析できなければ、どの参考書がご自身に適するかわからないため確認が必要です。
宅浪の場合は、自分の好きな環境で勉強できるのがよい点です。自宅で勉強したり、カフェで勉強したり、図書館で勉強したり好きな環境で勉強できます。予備校や塾に通っていると授業があるため、毎日同じ空間で勉強しなければいけません。毎日同じ空間で勉強することが飽きにつながる可能性があり、気分に応じて勉強環境を変えられるのが宅浪のメリットともいえるでしょう。
宅浪する期間は1年間であるため、同じ場所で毎日勉強しているとモチベーションが下がる可能性があります。モチベーションを維持する方法として、適宜場所を変える方法があります。環境を変えることで毎日刺激を与え、勉強を継続的に進めていく方もいます。
宅浪するメリットを紹介しましたが、デメリットもいくつかあります。宅浪のデメリットを理解したうえで、予備校に通うか宅浪にするか選択しましょう。ここでは宅浪のデメリットについていくつか紹介します。
宅浪を選択すると、大学入試に必要な情報は自分自身で集める必要があります。大学入試の出願期間や入試科目など大学によってそれぞれ異なるため、入試要項をよく理解していないと受験できない可能性があります。
また、自身の適正レベルや効率的な勉強方法も自分で考える必要があり、宅浪は自分ですべて解決する必要があります。大学入試は情報戦ともいわれており、今までの過去問や出題傾向を理解していれば効率的に勉強を進められます。宅浪を選択すると情報があまり入ってこないため、自分から積極的に情報を入手しなければいけません。
宅浪は、自己管理やモチベーションの維持が必要になります。予備校や塾に通えば周りの仲間と一緒に勉強できるため、モチベーションが下がりにくいです。予備校に友達がいなくても、大学入試を控えている方が同じ空間で勉強しているため、自然と勉強する気持ちになります。
また、予備校や塾では自習室を完備しているところがほとんどです。予備校で授業を受けたあとに自習室で勉強することで、授業の復習をして知識の定着を図れます。
宅浪は自己管理がとても難しいといわれているため、どんなに頑張ろうと思っていても計画的に勉強を進めないと実力はついてきません。自己管理できない方は予備校や塾の先生に教えてもらい、勉強時間などを徹底的に管理してもらうのがよいでしょう。
宅浪の場合は、わからない問題をすぐに質問できないデメリットがあります。予備校や塾に通っていれば、わからないことなどはその場で質問してすぐに解決できます。わからない問題を後回しにすると、そのままずっと放置してしまうこともあるため、すぐ聞ける環境で勉強するのが望ましいです。
大学入試の難しい問題になると自分で答えを調べても、なかなか解き方がわからない場合があります。宅浪の場合は問題を解決するのに時間がかかるため、効率的ではありません。先生に聞ける環境で、すぐに問題を解決して短時間で理解できるのが予備校のメリットです。
宅浪は勉強内容や勉強時間などすべて自分で管理する必要があるため、孤独を感じることがあります。短期間だけならば乗り切れる方も多いですが、1年間1人で勉強する場合はなかなか受験勉強を乗り越えていくのは難しいです。
大学入試を現役で合格した周りの友達は、もうすでに大学生活を楽しんでいるため、遊びの誘惑に負けることもあります。孤独に感じたり誘惑に負けたりして、現役の時より結果が悪くなる方もいます。
一人で勉強するとモチベーション維持がなかなか難しいため、宅浪で受ける場合は相談相手をもつことが重要です。不安に感じることなどを気軽に相談できる相手がいれば、孤独に感じることが減り、宅浪でも勉強していけるでしょう。
宅浪では孤独に感じたり自己管理が必要になったりするため、宅浪でも乗り越えていけるか確認する必要があります。
宅浪が向いている特徴
予備校に通わなくても、宅浪で第一志望の大学に合格する人はたくさんいます。宅浪のデメリットを理解して勉強を進めれば、志望校に合格する確率が上がるでしょう。ここでは宅浪を成功させるための必勝方法について解説します。
目標は、1日単位で計画を立てることが重要です。毎日勉強を進めると、自分の勉強の理解度がわかるため、次の日の勉強スケジュールを前日に計画するのが望ましいです。毎日同じ勉強スケジュールでは勉強の進捗度に合わせられないだけでなく、飽きてくる可能性があります。毎日勉強スケジュールを手帳やカレンダーに記載することで、日々だらけることなく勉強を進めていけるでしょう。
おおまかな1日のスケジュールを紹介します。勉強の進捗度や理解度に応じて、勉強内容を適宜変更しましょう。
6:30 | 起床 |
7:30~11:30 | 自宅学習(英語、地歴公民、古文などの暗記など) |
11:30~13:00 | 昼食と昼休憩 |
13:00~18:00 | 図書館で勉強(演習問題) |
18:00~20:00 | 夕食とお風呂 |
20:00~22:00 | 自宅学習(1日の復習) |
22:00 | 就寝 |
宅浪を成功させるには、他者との接点を持つことが大切です。一人で勉強しているとどうしてもモチベーションが維持できなかったり、孤独に感じたりする可能性があるため、友達と一緒に勉強する時間を確保することが重要です。
同級生が予備校に通っていても、土日は予備校が休みになることが多いため、土日は友達と勉強することを習慣づけると孤独を感じにくいです。平日は一人でコツコツ勉強して休日は友達と一緒に勉強していけば、1年間の浪人生活も頑張って乗り切れます。
宅浪を選択した場合は、志望大学の情報をこまめにチェックしましょう。宅浪を選択すると勉強することに集中しすぎて、大学入試の情報を入手できていない可能性があります。大学によっては、試験科目や試験範囲が変わることもあるため、周りの友達と情報交換を適宜行うのが望ましいです。
周りの友達だけでなくご自身でも定期的に志望大学のホームページを確認し、大学入試の試験内容が更新されていないか確認してください。
現状の実力を把握して、効率的に勉強を進めましょう。予備校や塾に通っている方は、小テストや単元テストを定期的に行ってくれるため自分の実力を把握しやすいです。しかし宅浪の方は、ご自分で小テストを実施しないと本当に理解しているのかわかりません。定期的に小テストを設けて、理解しているか適宜調べる必要があります。
また、模試を利用するとより詳細にどの部分が苦手かわかります。宅浪を選択した方は模試を多く受ける必要があり、模試から自分の足りない部分を分析するのがもっとも効率的です。模試でわからなかったところなどを重点的に、ご自身の勉強計画を見直しましょう。
適宜休息を取り入れることも重要です。浪人生活が1年間続くとストレスでモチベーションが徐々に下がるため、意識的に休息することも大切です。時々友達と食事に出かけたり、遊びに出かけたりしてもいいでしょう。勉強と余暇時間をバランスよく取り入れましょう。
また、規則正しい生活を意識して勉強を継続してください。勉強時間を確保しようと夜遅くまで勉強してしまうと、寝不足になり体調を壊す可能性があります。体調を崩すと万全な状態で勉強できないため、夜はきちんと7時間は睡眠する必要があります。勉強時間を確保するのはよいですが、睡眠時間はしっかりとりましょう。
今回は、宅浪(自宅浪人)について解説しました。計画的に勉強を進めれば宅浪でも志望校に合格できるため、ご自身の性格にあったほうを選択してください。しかし、宅浪をいざ試してみると、なかなか勉強が思うように進まず途中から予備校に通う方もいます。不安な方は一度予備校や塾について調べてみて、どちらがご自身に向いているか確認しましょう。