志望大学に効率よく合格するためにも、模試を受験することが望ましいです。みなさんは模試を受けると、どのようなメリットがあるかご存じでしょうか。模試にもいくつか種類があるため、ご自身の志望する大学入試のレベルに応じた模試を受講する必要があります。そこで今回は、模試の選び方や試験後の復習方法について詳しく解説します。
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模試とは模擬試験の略称であり、予備校や塾によって独自の模試があります。模試の種類は一つだけではないため、難易度や判定がそれぞれ異なります。したがって、模試のレベルや判定基準についてよく理解したうえで、ご自身の希望する大学に応じた模試を受ける必要があります。
模試は、大学入試を目指すうえでは必ず受けたほうがよいです。模試を受けずにそのまま本番に挑むと、当日に緊張したり、時間配分がわからなかったりします。模試を受けることで現在の自分の実力を知り、勉強を計画的に進められるため、希望の大学に合格したい方は必ず模試を受けましょう。
模試を受けると、自分の偏差値がわかります。偏差値とは、模試を受けた人のなかでの自分の立ち位置を把握する数値です。偏差値は平均と自分の点数のばらつきで算出するため、より具体的に自身の実力を把握できます。
模試の結果は、合格判定だけでなく苦手な分野の分析にも役立ちます。模試の結果から今後の勉強方法の改善も行えるため、勉強のモチベーションを維持できます。
模試を受ける意義を理解せずに、模試を受けるのは非常にもったいないことです。模試を受ける意味を理解できれば、その後の勉強も効率的に進められます。ここでは、模試を受けると具体的にどのようなメリットがあるかを紹介します。
模試を受けると、自分の実力を具体的に知ることが可能です。過去問を解いただけの場合は自分の点数しかわからないため、ほかの人との点数の乖離は把握できません。模試を受けると科目ごとに現在の順位や、志望校に合格するために必要な点数が具体的に示されるため、今後どのくらい勉強するとよいかを具体的に計画できます。
志望校によって必要な点数が異なるため、模試を受けないと合格確率も明確にはわかりません。模試を受けると現在の合格確率がわかるため、結果を基準として勉強を進められます。しかし、模試の結果は志望校に合格できる可能性がわかるだけであり、必ずしも合格率を信じればよいわけではありません。結果がよくても本番で失敗しては意味がないため、一つの基準として参考するのがよいでしょう。
模試の判定が悪くても、心配する必要はありません。大学受験までの期間がまだ残されているのであれば、E判定であってもたくさん勉強すると挽回できる可能性もあります。そのため、模試の結果から合格までの道のりを逆算して、計画的に勉強を進めてください。
模試を受けることで、入試の予行演習になります。入試本番では緊張をして、いつもの実力が出せないこともあるため、模試を何度も受けて慣れておく必要があります。模試を受けると緊張感や会場の雰囲気、試験時間などがリアルに体験できます。
模試は雰囲気を体験できるだけでなく、テストを進めるうえでの時間配分を養えます。普段勉強しているときは時間配分を気にしない方が多いですが、本番では問題を解くペース配分も意識して解く必要があります。
ペース配分を間違うと、本来解けるはずの問題が解けなくなり、点数が大幅に下がることがあります。時間配分や会場の雰囲気をつかむためにも、模試を受けることは重要といえます。
大学受験は1次試験や2次試験があるため、模試も種類がいくつかあります。ご自身が受ける試験に適した模試を選ぶ必要があるため、どのような模試があるか知っておくことは重要です。具体的に、どのような模試があるかを紹介します。
共通テスト模試はマーク式で行われ、大学入学に準拠した問題が出題されます。共通テスト模試は国公立だけではなく、私立にも対応しています。
記述模試は、マーク式ではなく記述式で試験が行われます。私立や国公立の2次試験の記述、論述問題などに対応しています。共通テスト模試に限定してしまうと志望校に合格するかどうかが判断できないため、受験が近くなったら共通テスト模試と記述模試を併用して受けるのがよいでしょう。
大学別模試は、それぞれの大学に特化した問題が出題されます。志望校のレベルの問題を受けられるだけでなく、大学別模試を受講したライバルとのレベルの差を確認できる機会でもあります。大学により問題の傾向が異なるため、大学別模試も受講しておきましょう。
模試にもいくつか種類があるため、選ぶ際に迷われる人も多いでしょう。模試を選ぶ基準は自分の実力を把握するのか、予行演習として受けるかによって大きく異なります。自分の実力を知りたい場合は、志望校に適した模試を受ける必要があります。現在の実力を知りたければ、共通テスト模試と大学別模試、記述式模試などを組み合わせて受けるのがよいでしょう。
より詳細にご自身の実力を知りたいときは、ドッキング判定を行います。ドッキング判定とは、受講する模試の主催元が同じである場合、共通テスト模試と記述模試の総合点で合格確率を判定してもらえるものです。多くの大学では2次試験まで行うのが一般的なため、ドッキング判定の結果から自己分析するのが望ましいです。ライバルとの差を明確に把握できるため、入試本番までには一度チャレンジされることをおすすめします。
予行演習として模試を受講したい場合は、共通テスト模試を受けてみましょう。共通テスト模試は大学入試に準拠する問題から出題されるため、はじめて受講される方にもおすすめです。
模試を受ける際は単に問題を解くだけでなく、いくつか心得が必要です。模試は年間通してそれほど頻繁に受講できないため、一つひとつの模試を大切に受講してください。具体的に、どのようなことに注意して当日模試を受けるべきか確認しましょう。
はじめて模試を受ける人は、試験の雰囲気を意識しましょう。模試は大学入試の雰囲気を味わえる特別な機会なため、本番を想定して受けるのが望ましいです。普段自分で勉強するときは問題なくても、試験になると緊張していつものように問題を解けない可能性があります。本番を想定しておくと、試験当日もそれほど緊張することなく挑めるため、模試で本番の雰囲気に慣れておくのが望ましいです。
模試を受ける日は、大学入試本番を想定した生活を心がける必要があります。たとえば、試験時間や試験会場までの時間を逆算して起床時間を確認し、朝ご飯に何を食べるかも考えておきましょう。緊張でおなかが痛くなることもあるため、朝ご飯のメニューも模試当日と本番と同じにするのが望ましいです。
想像以上に、大学入試本番は独特な緊張感が漂っています。周りのライバルも緊張しているため、その雰囲気に飲み込まれないように模試を受けて慣れておきましょう。
入試直前の模試は、本番のつもりで受けましょう。大学入試がまだ先の場合は、自分の実力を試すためだけでもよいですが、試験日が近いと自分の実力を確認している時間はありません。入試本番に近い場合は、一つひとつの模試を本番だと思って受けることで大学入試本番も本来の実力が発揮できます。模試で自信をつけられるように、勉強を追い込んでください。
入試直前の模試でよい結果がでるかは、これまでの勉強の頑張りで決まります。苦手な分野を対策したり、得意科目を武器にしたり、きちんと分析して勉強してきた方は最後の模試でよい結果がでるでしょう。
模試をやみくもに受けるだけでは、自分の実力として身につくことはありません。模試を受けたあとは、復習が重要です。模試を利用して復習を繰り返すと、知識や経験が積み重なり実力の底上げにつながります。ここでは、模試を終えたあとに具体的にどのようなことをすべきか、復習方法について紹介します。
模試を受けたあとは、まずは自己採点を行いましょう。模試を受けたあとにだれかに採点を任せる人もいますが、採点は必ずご自身で行うべきです。自己採点を行うことでどこが不正解なのをすぐに確認できるため、間違った部分の問題が記憶に残りやすいです。また、自己採点をすること自体が復習になるため、効率的に勉強を進められます。
自分の実力を知ることは、非常に重要です。わかっていると思っている問題も、実は間違った覚え方をしていることもあるため、模試を受けたあとに自己採点をすることで早く気づけます。
模試の採点が終わるまで1か月以上かかることもあるため、早めに自分の間違った問題に気づかなければいけません。模試の試験が終了したあとに、答案を配ってくれるケースが多いため必ず自己採点は必ず行いましょう。
模試の結果と、参考書の進捗状況を照らし合わせることが重要です。参考書を勉強し終えた部分で、模試の問題で間違ってしまった場合はきちんと理解できていない可能性があります。勉強した部分が間違っていた場合は、復習をし直す必要があります。
また、ご自身の持っている参考書から模試のレベルの問題が出題されていたかどうかの確認も必要です。参考書によってレベルが異なるため、勉強している参考書がそもそも模試レベルに対応していない可能性があります。勉強している参考書から問題が出題されていない場合は、ほかの参考書も入手する必要があるでしょう。模試からいろいろ分析できるため、模試の結果と参考書をあわせて確認してください。
模試を受けたあとは、ミスを分析して次の目標を設定することが重要です。模試は本番ではないため、その後の勉強材料として利用するのが望ましいです。模試の結果からどのような問題を間違ってしまったのかを整理する必要があり、簡単な問題の間違いは極力減らさなければいけません。
イージーミスが多いと総合的に点数を下げてしまうため、理解している問題は必ず正答する必要があります。模試でイージーミスをしてしまった場合は、なぜそのようなミスが起こったのか分析します。試験時間に追われていたり、公式の覚え間違いをしていたりすると、イージーミスが増えます。
また模試の結果を確認し、日ごろの勉強時間の見直しも行いましょう。模試の結果があまりよくなかった場合は、これまでどおりの勉強方法で進めていても志望校に合格できない可能性があります。勉強方法や勉強時間を洗い出し、一から計画を見直すことも必要です。模試でわからなかったところを重点的に復習し直すことで、より効率的に勉強を進められます。
勉強方法がわからない場合や、そもそも問題の解き方がわからない場合は、大学入試に詳しい人に確認する必要があります。自分一人で勉強していくことが難しい場合は、予備校に通う選択肢もあるでしょう。不安に思うことがある場合は、早めに予備校に通うことも検討しましょう。
今回は、模試の選び方や復習方法について解説しました。模試にもいくつか種類があるため、志望校に適した模試を選ぶのが望ましいです。模試を受けることで得られるものが多いため、まだ受けたことがない方はぜひ一度受けてみてください。